いまさら聞けないキーワード

<いまさら聞けないキーワード>オンプレミス

2011/09/22 15:26

週刊BCN 2011年09月19日vol.1399掲載

〈一般的な解釈は…〉サーバーやソフトウェアなどコンピュータシステムを社内に設置し、自社運用すること。

 英語の「オンプレミス(on-premise)」とは、「物が建物や敷地の中にある」という意味。IT用語としては、サーバーやソフトウェアなど、コンピュータシステムの構成に必要なITインフラを社内に設置して、システムを自社運用する方式を指す。ITを共同利用するクラウドコンピューティングに対して、従来型方式であることを表す用語だ。

 オンプレミス(=クラウドではない)は、ユーザー企業が個別にITインフラを「所有する」ことを特徴としている。それに対して、クラウドでは、ITインフラをデータセンター(DC)に設置して、複数のユーザー企業がネットワークを介して共同で利用することができる。ITインフラがユーザー企業の「要求に応じて」用いられることから、クラウド上のシステムを「オンデマンド(on demand)」という。

 オンデマンドは、利用に応じた課金制なので、ユーザー企業はIT導入の初期コストや保守運用コストを抑えることができ、事業の拡大(または縮小)に合わせてITを効率的に使うことが可能になる。

 一方、これまでソフトやIT機器の販売を事業の主軸としてきたITベンダーは、オンデマンドの提供でいかに収益を確保するかが課題となっている。とはいえ、業種や事業内容によってはオンデマンドがそれほど有利ではないユーザー企業があるし、セキュリティを懸念しなければならないということから、引き続きオンプレミスを求める企業もある。最近、オンプレミスとオンデマンドを連携し、両方の利点を融合させたソリューションを提案するITベンダーが増えつつある。

 ちなみに、オンプレミスは「on the premises」を略したもので、正確なスペルは「on-premises」となる。英語では、「on-premise」と「on-premises」の両方が混在している。
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