北斗七星

北斗七星 2011年9月12日付 Vol.1398

2011/09/15 19:47

週刊BCN 2011年09月12日vol.1398掲載

▼西日本を中心に甚大な被害をもたらした台風12号。本土上陸前の9月2日、BCN主催の有料セミナー「BCNフォーラム」を大阪・梅田で開いた。テーマは「東日本大震災後のIT市場」で、定員50人。帰途のことを考えればセミナーに参加している場合ではないはずだが、満席で途中の退席者もゼロに近かった。

▼テーマや登壇者の魅力が参加者を引きつけた面はあったにせよ、正直、意外な結果だった。来場者に聞くと、「関西地区は情報が少ない」とのこと。加えて、首都圏や他の地区に比べてITベンダーのコミュニティが少なく、情報交換の場も限られている。

▼近畿経産局によれば、関西圏の情報サービス産業は、全国の9%程度。ITベンダー数は13%程度なので、ITベンダー1社当たりの売上高は低いレベルにある。しかも、ユーザー調査によれば、近畿圏の企業は、全国に比べてITシステムの満足度が低いのだ。

▼近畿圏には、地元というよりも首都圏などからの受託開発や組み込み案件をビジネスとするITベンダーが多い。日本の情報サービス産業はGDPの2%程度だ。米国が5%と考えると、まだまだ地元で稼ぐ余地はある。(吾)
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