いまさら聞けないキーワード

<いまさら聞けないキーワード>スイッチ

2011/09/08 15:26

週刊BCN 2011年09月05日vol.1397掲載

〈一般的な解釈は…〉コンピュータネットワークで、機器を切り替えてデータを転送する通信機器。

 スイッチとは、一般的に電流のオン/オフの切り替えを行う装置を指す。英語の動詞「switch」は「切り替える」ことを意味する。コンピュータネットワークでのスイッチは、データ転送の際に、転送先の機器を切り替えてデータを適切なポートに送る通信装置である。一般的なスイッチと区別して、「ネットワークスイッチ」ともいう。

 スイッチは、従来から転送機器として使われてきた「ブリッジ」(bridge=橋)を進化させたものだ。ポートへの振り分けができないブリッジと異なり、複数のポートに対してデータを適切に振り分けて転送することができる。スイッチはルータと同様に、ネットワーク構築に欠かせない機器の一つだ。スイッチは、パソコンやサーバーなど複数の端末を同じネットワークに接続するために必要となる。一方、ルータは社内ネットワークやインターネットなど、複数のネットワーク同士を接続するために使われている。例えば、社内ネットワークに接続したパソコンをインターネットにつなげるためにはルータが必要だ。

 スイッチは、ネットワークを構成する各レイヤー(層)によって、用途が異なる。基本スイッチである「レイヤー2(L2)スイッチ」は適切なポートにデータを転送する。「スイッチングハブ」(ハブ=集線機器)ともいう。

 「L3スイッチ」はルーティング機能を追加したものであり、そのため、ルータとの違いが曖昧になっている。「L4スイッチ」はネットワークにおける負荷の分散や最適化ができる。アプリケーション層の「L7スイッチ」はパケットの転送処理を行い、負荷を分散することも行う。負荷分散の機能を備えたことから、L4とL7のスイッチは「ロードバランサ(負荷分散装置)」と呼ばれることがある。
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