北斗七星

北斗七星 2011年6月20日付 Vol.1387

2011/06/23 15:38

週刊BCN 2011年06月20日vol.1387掲載

▼中国と台湾の距離がますます近づいている。6月6日から中国の人は、ビザさえ取れば自由に台湾に行くことができるようになった。往来のハードルがここまで下がれば、次は期間限定のビザ無し渡航だ。

▼5月31日から6月4日にかけて開かれたコンピューテックス台北の会場には、大陸の中国企業と中国人が目立っていた。数年前に比べて、倍以上に膨れ上がっている。なかでも厦門の中国企業が印象に残った。厦門は台湾と海を隔てた最も近い福建省の街だ。言葉もその昔から同じという。自由渡航になると、経済力の豊かな台湾に中国企業が進出してくることも想定される。

▼日本人はすでに、両国に入国書類とパスポートを提示するだけで入国できる。突然の渡航でも対応できるとあって、国内感覚で隣国に接している。日台中はますますボーダーレスになっていく。同じ言語の人たちが自由に交流できるとなれば、生産と消費のボーダーレス現象は同化現象にとって変わる。台湾企業がもっている中国デジタル業界への影響力は多大だ。日本企業が中国市場に同化する一つの道がここにある。しっかり見定めておきたい。(直)
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