いまさら聞けないキーワード
<いまさら聞けないキーワード>LTE
2011/05/26 15:26
週刊BCN 2011年05月23日vol.1383掲載
「Long Term Evolution」(ロング・ターム・エボリューション=長期にわたる進化・発展)の略。携帯電話向けの通信規格の一つで、下り100Mbps以上/上り50Mbps以上と、現在使用する規格よりも高速なデータ通信を実現する。
携帯端末で電話やメールを発信・受信するとき、有線ネットワークをもつ基地局を経由して、端末と端末の間で、データを伝える、すなわちデータ通信が行われる。データ通信には、さまざまな規格があって、規格によってデータを伝える方法や通信の速さが変わる。規格はいくつかの“世代”に分けることができる。
アナログ方式の第1世代(1G)とデジタル化した第2世代(2G)を経て、現在は2Gよりも高速で雑音の少ない第3世代(3G)の通信規格が用いられている。3Gのなかには、KDDIが採用している「CDMA2000」、NTTドコモとソフトバンクモバイルが採用している「W-CDMA」という方式がある。
数年前から、3Gの次世代バージョンとして、50Mbps~1Gbpsの超高速通信を目指す第4世代(4G)の開発が進んでいる。4Gを実現する過程で、通信速度を高速化させた「3.5G」や「3.9G」とも呼ばれるいくつかの新規格が登場している。その一つが、LTEだ。LTEは、「3.9G」に相当するとの見解が多いが、4Gで採用される予定の技術を取り入れているので、すでに4Gに相当するという見方もできる。
モバイル通信キャリア各社は、通信の高速化によって新規顧客の開拓を目指しており、LTEの導入・拡大を推進している。NTTドコモはキャリアの草分けとして、2010年12月に、LTEを採用した携帯電話向け通信サービス「Xi(クロッシィ)」を開始した。KDDIは2012年、ソフトバンクモバイルは2013年をめどに、LTEサービスの開始を目指している。
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