いまさら聞けないキーワード
<いまさら聞けないキーワード>IPアドレス(アイピーアドレス)
2011/02/17 15:26
週刊BCN 2011年02月14日vol.1370掲載
IPアドレスの「IP」は、インターネットプロトコルの頭文字をとったもの。インターネットプロトコルとは、インターネット上でデータを伝送するための「通信規約」である。
IPアドレスは、コンピュータなど、インターネットプロトコルを利用したネットワークに接続した通信機器を識別するための番号である。言い換えれば、インターネットを通じてデータを送信する際に、受信者を間違えないようにするための、受信機器の「住所」になるわけだ。郵便物を送るときに封筒に住所や郵便番号を書くことと同様に、インターネット上で伝送するデータにIPアドレスがつくことによって、ルータなどの接続機器が、データの送り先を判断できるようになる。
現在、最も多く利用されているのが、IPv4のアドレス。「v4」は、「version 4」を意味する。IPv4のアドレスは、「.」で区切る四つの数字から構成される。例えば「211.18.247.97」というような数字の羅列だ。IPv4のアドレスは32ビットから成り立つので、最大数が42億9496万7296になる。つまり、限界があるのだ。
ここ数年、中国やインドなどの新興国でインターネットに接続する機器が急増していることから、未使用のIPv4のアドレスがなくなってしまうという「IPアドレス枯渇問題」がクローズアップされている。2月3日には、国際管理団体ICANNがIPv4の在庫切れを発表した。IPアドレス枯渇の対策として、IPv4の後継バージョンであるIPv6が開発された。128ビットからなるIPv6のアドレスは、アドレス空間を大幅に増やし、ほとんど無限といっていいくらいの数で存在している。
ただし、IPv4とIPv6に互換性がないという大きな問題が横たわっており、いまだ根本的な解決策は示されていない。
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