北斗七星

北斗七星 2011年1月3日付 Vol.1364

2011/01/06 15:38

週刊BCN 2011年01月03日vol.1364掲載

▼「漢書」の律暦志によると「卯」は「冒(おおう)」の意味で、草木が地面を蔽(おお)う状態を表す。2011年の干支「卯」は、後に動物の「兎」が割り当てられた。ウィキペディアにはそう記されている。産業界も、この謂(いわ)れにあやかって、不況脱出のきっかけとしたい。

▼ロイター通信の報道によれば、ゴールドマン・サックスが2011年の日本相場は「年の序盤に『跳ねる』展開」と予測しているそうだ。大手を中心とした企業が、戦術的に新興国への輸出へとシフトしていることなどが要因だ。株価は、日経平均で1万2000円の大台をつけることもあると、勇気づけられる予測である。

▼12年前の「卯年」(1999年)は、IT業界が西暦2000年問題(Y2K)へのシステム対応など、成長要因がはっきりみえていた年だった。同年には、NTTドコモの「iモード」や、いまのソーシャルメディアの先駆けである「2ちゃんねる」など、世の中を変えるサービスが登場している。

▼奇しくも、2011年はクラウドが花開く年になりそう。12年前に「ITバブル」へ突入したように、卯年の新年は同じ道を辿ってほしいものである。(吾)
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