BOOK REVIEW
<BOOK REVIEW>『リアルウェブ営業術』
2010/11/18 15:27
週刊BCN 2010年11月15日vol.1358掲載
ウェブサイトが乱立する状況下で、自社のサイトに顧客を呼び込むには、それなりの仕掛けが必要となる。その第一ステップは、ランディングページ(検索ページを通じてウェブサイトに入ってきた顧客が最初にたどり着くページ)の最適化だ。この巧拙が、コンバージョン率(アクセス数のうち商材の購入、資料請求などに結びついた数の割合)に響いてくる。
一例として挙げられているのが「ネズミ駆除」だ。顧客が「ネズミ駆除」のキーワードで検索してたどり着いたサイトを開いたとき、ネズミ駆除のほかにシロアリ駆除、ゴキブリ退治、カメムシ駆除といったように、その会社が行っている事業を一覧で載せていたらどうか。これはその会社の都合であって、顧客のニーズには合っていないことになる。顧客が知りたいのは、ネズミをどのくらいの料金で、どんな方法で駆除してくれるかだ。その“知りたいこと”についてストレートに答えてくれないサイトは、すぐに閉じられてしまう――。
ウェブサイトには、すぐれた販売力が備わっている。その能力を最大限発揮させるには、サイト構築・運営の専門業者に任せきりにするのではなく、その会社の経営者自らがウェブサイトの特質を知っておくべきというのが本書の主張である。(止水)
『リアルウェブ営業術』
岩井宏太 著 WAVE出版刊(1400円+税)
- 1