BOOK REVIEW
<BOOK REVIEW>『「未来ノート」で道は開ける!』
2010/10/14 15:27
週刊BCN 2010年10月11日vol.1353掲載
著者の渡邉幸義氏は、外資系コンピュータメーカーに就職したものの、“落ちこぼれ社員”の烙印を押されてしまった。上司に辞表を出したところ、意外にも引き止められ、新設の営業部門に異動することとなった。それが転機だった。デール・カーネギーの『道は開ける』の愛読者である氏は、その本の「今日、一日の区切りで生きよ」というフレーズにヒントを得て「未来ノート」をつけ始めた。そこからめきめきと頭角を現し、かねて計画していた起業にこぎ着けたのだ。一介のビジネスマンが36歳で起こしたITエンジニアの育成・派遣会社は急成長を遂げ、いまや従業員1900人、年商80億円の企業となっている。
未来ノートとは、“やるべきこと、やらなければいけないこと”を記述し、実行するツールである。著者は、B5判の大学ノートを活用している。本書の前半は、「未来ノート」のつくり方、活用するうえでの心構えなどが紹介されており、後半は、そのノートによって著者自身がどのように変身を遂げたかが記されている。
1か月に1冊のペースで書き続け、121冊に達した時に会社を設立。誰もが可能性を疑った「エンジニアの育成・派遣事業」を軌道に乗せることができたのは、「未来ノート」を継続してきたからこそ、と述懐している。(止水)
『「未来ノート」で道は開ける!』
渡邉幸義 著 マガジンハウス刊(1300円+税)
- 1