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<ニュースその後を検証>SAPジャパン 中小・中堅市場へ本格参入
2010/09/30 19:47
週刊BCN 2010年09月27日vol.1351掲載
SAPジャパン 中小・中堅市場へ本格参入
国内企業のオフコンリプレースが始まった1990年代、外資系ソフトウェアベンダーのSAPジャパンが提供するERP(統合基幹業務システム)は、右から左へと売れた。当時の日本に統合型の基幹製品が浸透していなかったこともあって、中堅上位企業と大企業に一大ブームを引き起こしたのだ。
ところが、2000年に入って、徐々にこの領域の市場が成熟し、競合の外資系や国産ベンダーも登場したことで、SAPジャパンに限らず、下の層へ市場を拡大せざるを得なくなった。市場の変遷に着目した当時のBCN編集部は、大企業中心にERPを売るベンダーに取材をした。
その際に得ることができた情報が「週刊BCN」(2003年9月29日号)で掲載したSAPジャパンが「SMB(中堅・中小企業)事業部」を新設したというニュースだった。同社が中堅向けの「mySAP ERP」を出したばかりの頃で、中小向けの「mySAP Business one」(いずれも現製品名とは異なる)のリリースも控えていることもあわせて報じることができた。
現在のSAPジャパンは、SMBに力を入れ続けており、事あるごとにその数値を発表する。2011年以降にはSaaS版のリリースも控えている。(谷畑良胤)
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