今日のひとことWeb版

デル陥落、チャネル体制を具体化

2010/09/27 15:26

 IT業界の「売り手」に特化した媒体を出すBCNにとって、「デルモデル」と呼ばれる直販主体の販売を指向してきたデルは、常に気になる存在でした。「直販だけで、本当にやっていけるのか?」と――。

 とくに日本市場は、欧米と異なり中小のユーザー企業にIT担当者が少なく、IT機器導入の可否を判断できる人材がいません。インターネットから購入する「デルモデル」は成り立ちにくいと考えていたのです。

 デルは、調査会社が発表するサーバー販売台数で、国内だけでも富士通に抜かれ、シェアは4位に転落しました。これを機に、というわけではないようですが、「脱・箱売り」を打ち出し、SIerなどとソリューション販売を行う体制づくりを本格化させました。なかでも、中堅・中小企業(SMB)向けに対しては、人員を含め対策を手厚くしました。

 ただ、デルは実のことろ、「販売モデルは直販主体」という看板を下ろしただけで、以前から間接販売には力を入れていました。「間接販売を積極的にやっている」と、あまり公に言いたくなかっただけのようです。

 実際に「売り手」の現場状況を聞くと、NECや日本IBM、富士通の競合製品を担ぐ販社は、安いが故にデルをこっそり売っている実態がありました。ですが、これを記事化し、公に認めさせ、具体的な体制にまで踏み込んで報道したことが、この記事のポイントです。(谷畑良胤)

【記事はこちら】
デル “脱・箱売り”加速へとギアチェンジ
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2010.9.27」より
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