立ち話

炊飯器が中国人に大人気

2010/08/19 19:47

週刊BCN 2010年08月09日vol.1345掲載

 新興国の市場で大きな地殻変動が起きている。日本では名も知られていないようなメーカーが急速に力を付けてきているのだ。売り上げが拡大しているだけでなく、洗練したイメージでブランド力も向上している。

 “メイドインジャパン”は世界に通用するブランドなのか。このままでは、日本のメーカーはどんどん隅に追いやられてしまう。丸紅インフォテックの天野貞夫社長はこんな危機感を抱いている。

 とはいえ、日本ならではの特徴がある製品は存在する。例えば電気炊飯器。「日本の炊飯器は多機能で、秋葉原に大挙して押し寄せる中国人がたくさん買っていく」。IH(電磁誘導加熱)式や、圧力式などの高機能のほか、土鍋・炭釜・銅釜など内釜にもさまざまな素材が用いられており、種類は非常に豊富。日本人の米に対するこだわりが中国人に受けている。日本のメーカーの多くが他の家電分野でシェアを獲得できないでいるなかで、強みを発揮している数少ない商材だ。(信澤健太)
  • 1

関連記事

丸紅インフォテック 代表取締役社長 天野貞夫