●2005年8月8日 vol.1100　9面にて報道
マカフィー　10人以下の中小企業開拓強化　3つの販売方法を重点チャネルに

　2003～05年頃までは、個人情報保護法やセキュリティに関するコンプライアンス（法令遵守）などの動きに応じ、企業がウイルス対策を強化した。まずは中堅・大企業に入り始め、05年頃には、資金力の低い中小企業への対策が課題となっていた。

　そんな折、セキュリティメーカーのマカフィーは「中小企業開拓」を前面に押し出し、販売チャネルの強化に乗り出した。その特ダネを入手し、掲載したのが05年8月8日号で掲載した記事だ。

　マカフィーはチャネル施策として、従来型の家電量販店ルートに加え、SIer経由とインターネット・サービス会社向けの取り組みを開始。当時、トレンドマイクロやシマンテックが手をつける前で、このニュースによって業界に衝撃が走った。

　いまでは当たり前となっているSIerとインターネット経由の先鞭をつけたわけだ。同社の施策が引き金となって、日本市場参入で実績のある競合他社が追随。中小企業向けシェアでは、マカフィーを追い抜いてしまう。

　ただ、マカフィーはインターネット・サービス向けでの実績を基に、SaaS展開では他社よりも先に事業化に成功している。（谷畑良胤）