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<ニュースその後を検証>沖データ 大手ディストリビュータ網を構築
2010/05/20 19:47
週刊BCN 2010年05月17日vol.1333掲載
沖データ 大手ディストリビュータ網を構築 一般オフィス市場で「攻め」に
国内プリンタメーカーの企業向けプリンタ・複合機の売れ行き回復が顕著になってきた。オフィス・プリンタの需要は昨年後半から上昇し始め、今年の前半戦も好調に推移しているようだ。主な要因は、自治体や文教向けの官需が伸び、大量導入型の案件が増えたことにあると推測できる。
今から3年前、リーマン・ショックが起きる前からプリンタ需要が落ちる兆しがあった。そんな折り、シングル・プリンタメーカーのOKIデータ(当時表記は「沖データ」)が苦戦していた。
当時、国内市場ではシングルプリンタと卓上型の複合機が伸び始め、しかも業界のムードがカラー戦略に向いていた。同社は、これに加えてA4判を主力機として製品ラインアップに加えた。
ここまでは、競合他社もやっていたが、同社は同時に、チャネル開拓を強化する。その一つがディストリビュータ(1次店)向けだ。加えて、2次店の獲得にも力を入れていた。そして08年に「5年間無償保証」を打ち出し、一気に1次店と2次店の確保を実現した。このタイミングでチャネル開拓の舵を切らなければ、現在の好調さは実現できなかっただろう。(谷畑良胤)
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