立ち話

弥生 岡本浩一郎社長

2010/04/28 19:47

週刊BCN 2010年04月26日vol.1331掲載

 2010年4月1日、改正労働基準法が施行された。業務ソフトウェアベンダーにとっては絶好のチャンスと思えるが、実情はそうでもないようだ。弥生の岡本浩一郎社長は、制度改正に頼る「神頼み」の姿勢を、むしろ戒める。

 配偶者控除、扶養控除などの見直しを期待しないわけではない。ただ、「いままでベンダーが騒ぎ立ててきた面があった」と岡本社長。弥生が軸足を置くのは、「愚直な実践」を地でいく地道な営業活動による拡販だ。それに加えて、マイクロソフトのクラウド基盤「Windows Azure」を採用した「弥生SaaS(仮称)」の開発とその展開である。

 目下の市場の様子をみれば、リーマン・ショック以降の厳しい状況からすでに脱却。「市場の伸び以上に、当社は伸びるだろう」と期待を込めて話すが、具体的な数字を明らかにするのを避ける。目標値を掲げれば、数字の達成が最優先の目的となってしまうからだという。(信澤健太)
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