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主婦出身のIT社長、奮闘中

2010/04/05 15:26

 東京・八王子市内にある開発者を中心に従業員14人しかいない「ライジングサンコーポレーション」という小さなソフト開発会社があります。経済不況の波や下請け・受託ソフト開発案件が減る中、地元の中小企業向けに特化し、地域特有の案件を追いかけています。

 同社の坂本佳子社長は、実父である前社長の意志を受けて事業を引き継ぎました。それまでの坂本社長は「専業主婦」。勿論というか、当時ITに関する知識は乏しく、家庭でパソコンを扱うことすら手こずっていたということです。

 そんな坂本社長は「父の時代に『下請け・派遣』では成り立たないと判断し、自社独自のソフト開発を開始しました。その意向を引き継ぎ、受託ソフト開発だけでなく、自活する道を歩んでいます」と、いまでは簡単なプログラムを書くまで知識が向上し、自ら営業に飛び出しているのです。

 八王子市は東京都内とはいえ、地元企業特有のITの悩みがある。こうした声に丁寧に応え、中小企業のIT化を促進し、地域活性化に貢献しようとしているのです。

 同社のような「小さなITベンダー」は国内にたくさんあります。いま、こうした会社が消えつつあります。こうしたベンダーなくして、中小企業のIT化は進みませんので、彼らの事業を活性化する方法を真剣に考える時期にきているといえるでしょう。(谷畑良胤)


【記事はこちら】
ライジングサンコーポレーション、製造業向けクラウドで「地元貢献」
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2010.4.5」より
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