▼時代の潮流からは若干遅れての始動だが、本紙Webサイト「BCN Bizline」でTwitterを開始した。全国に巡回取材したITベンダーのことや著名経営者にインタビューした際の雑感などを“つぶやいて”いる。後発であるがゆえに「フォロー」は少ないが、紙面に反映しない裏情報や記者の感想を知ることができる。

▼最近、IT業界を志望する学生の声を聞く機会が増えた。そこでよく耳にするのが、「IT業界はどう社会に役立っているのか分からない」という声だ。ITには興味があるものの、「入社して何を実現できるのか」という目標を立てにくいということ。本紙のTwitterは、こんな学生とIT業界をつなぐ「パイプ」の役目も果たしたい。

▼人材難を嘆く地方ITベンダーは少なくない。地元の大学でITを学んでも、優秀な人材は東京など首都圏へ就職してしまう。地方のITベンダーでは、企業向けのシステム提供に際して、一人の担当者がコンサルティングや導入、保守・サポート、メンテナンスまで幅広く担う。それだけ多方面に能力を発揮する人材が欠かせないことになる。

▼首都圏などへ人材が流出する要因の一つに、宣伝不足がある。ここに目をつけたITベンダーはSNSやTwitterなどのCGMを駆使して学生らの関心を引き付けようとしている。「実は、地方の方がやりがいがある」と。地方IT産業の“地盤沈下”を防ぐためにも、こうしたクチコミベースの情宣は必須になるだろう。