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<ニュースその後を検証>キヤノン販売 ITサービス事業、3年で倍の1000億円へ
2010/02/04 15:38
週刊BCN 2010年02月01日vol.1319掲載
キヤノン販売 ITサービス事業、3年で倍の1000億円へ
国内コピーメーカーは、ここにきて「ソリューション販売」をテコ入れしている。プリンタ関連の機器販売だけでは、事業拡大を見込めないためだ。過去にその口火を切ったのがキヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)だ。“独立系SIerの雄”とも言われたアルゴ21を2007年に買収し、ソフトウェア開発を強化するなど、ソリューション体系を構築した。
「週刊BCN」(2002年11月25日号)では、キヤノンMJへの社名変更前のキヤノン販売時代に、ITサービス事業を3年で倍にするとの特ダネを伝えた。いま考えれば、アルゴ21買収の布石だったとも考えられる。当時、機器販売主体のコピーメーカーがITサービスに力を入れる、との本紙報道に競合メーカーをはじめIT業界全体から反響があった。
この当時の目標値は、05年までにITサービスの売上高を1000億円。そのために「ITサービスグループ」を組織した。07年のアルゴ21買収時には「2010年までに3000億円にする」ことを目標にしたが、昨年度(09年12月期)で1800億円弱の売上高にとどまった。コピーメーカーが大手SIerと対等に勝負する難しさがここにみられる。(谷畑良胤)
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