今日のひとことWeb版

中国の攻め方に相違点

2010/01/22 15:26

 昨年末に敢行した、有力ITベンダーのトップ取材では6社に登場頂きました。NEC、富士通、日本IBM、日本HPそして、NTTデータと野村総合研究所(NRI)。

 NECと富士通、日本IBMと日本HPのトップインタビュー記事は本コラムでも、「共通点」という視点で記事化しました。NECと富士通では「選択と集中」。一方、日本IBMと日本HPでは「クラウド事業にかける思いの強さ」と表現しました。

 では、NTTデータとNRIではどうだったか――。そこには「戦略」では共通点がありましたが、「戦術」には相違点がみえました。共通点は、中国を中心とした海外市場に成長の照準を合わせている点。それは山下社長、藤沼会長兼社長ともに同じです。しかしながらその攻め方には違いがあります。

 NTTデータは、海外企業のM&Aでスピーディにビジネス基盤を整備する戦術。一方のNRIは、自社の従業員をじっくりと育て上げたうえで攻める考え。どちらの戦術が先行するか。国内有数のSIerが海外で繰り広げる勝負の結末が楽しみです。

(木村剛士)

【記事はこちら】
<インタビュー>NTTデータ 山下徹社長「エンジン全開で突き進む」
<インタビュー>野村総合研究所(NRI) 藤沼彰久会長兼社長「回復期に突入した」
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2010.1.22」より
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