BOOK REVIEW
<BOOK REVIEW>『みんなが知りたい空港の疑問50』
2010/01/07 15:27
週刊BCN 2010年01月04日vol.1315掲載
国内・海外を旅客機で飛び回るビジネスマンは、搭乗機の発着時刻には気を遣っても、空港そのものにはそれほど関心を払っていないだろう。
例えば、海外に出かけるときによく利用するものに免税ショップがある。私たちは、その店で購入する商品には税金がかからないことは知っている。では、なぜ免税になるのか。それは、税法上どの国にも属さない「みなし外国」だからだそうだ。
次の質問。「濃い霧が発生しても、飛行機が着陸できるのは、なぜ?」。答えは、空港にLSI(計器着陸装置)が設置されているから。LSIには、旅客機に進入方向と進入角度を知らせる機能が備えられている。つまり、目に見えない“道”をつくって旅客機を誘導しているのだ。だが、パイロットにその“道”の先の滑走路が見えないほどの濃霧なら、やむなく代替空港に向かうことになる。
前原誠司国土交通相の「羽田をハブ空港に」という発言が物議をかもしたが、そもそもハブ空港とは何ぞやと尋ねられると、正確に答えるのは難しい。そんな類いの“素朴な疑問”がずらりと50項目並んでいる。本の判型は新書だから、かさばらない。通勤電車の中で、あるいは旅客機の機内で気軽に読める一冊である。(止水)
『みんなが知りたい空港の疑問50』
秋本俊二著 ソフトバンク クリエイティブ刊(952円+税)
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