今日のひとことWeb版

電子看版、普及の気配

2009/12/22 15:26

 日本語で「電子看版」と表現されるデジタルサイネージ。

 「場所と時間を特定できる唯一のメディア」と謳われ、次世代の広告媒体として、広告代理店などが普及を促進しています。小売店の店舗や街中、電車の車両で、ディスプレイ装置に映し出された静止画や動画の広告を見かける機会が増えたと感じる方も多いでしょう。

 九州先端科学技術研究所は12月23日から、投資会社やITベンダーと「デジタルサイネージ福岡実験」を福岡市内で共同で開始します。総務省の地域ICT利活用モデル構築事業の一環で、政府もデジタルサイネージに注目していることがうかがえます。

 約500台のディスプレイ装置と、ICカードを組み合わせたシステムの実験で、地域住民のサービス向上と、地域活性化にどれほど貢献するかを検証します。その規模は最大で、問題点や効果を見定めるには格好の材料となるでしょう。

 デジタルサイネージは、普及が進めばディスプレイ装置や配信機器などの販売を後押しし、システム構築などの関連サービスの需要増が見込め、ITベンダーにとっては間違いなくチャンスになります。

 それを見越して今年に関連事業を強化したITベンダーは多いですが、需要が本格化するのは来年との見方が強い。「デジタルサイネージ元年」が2010年におとずれる気配を感じます。

(木村剛士)

【記事はこちら】
ISITと3社、福岡のデジタルサイネージ実験参画、ICカード利用促進も
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2009.12.22」より
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