立ち話

富士通 野副州旦社長

2009/08/24 19:47

週刊BCN 2009年08月24日vol.1297掲載

▽…7月下旬に富士通が開催した経営説明会。野副州旦社長は、中期経営目標を明らかにし、「2011年度に純利益1300億円を確保し、過去最高益を叩き出す」という挑戦的な目標をぶち上げた。売上高よりも利益を優先する姿勢を鮮明にしたわけだ。

▽…利益重視となれば、黒字化が難しいPCと携帯電話の開発・販売事業の行く末が気になるところ。記者としては、撤退の可能性を探ってしまう。これに対し、野副社長は「携帯やPCはエンドユーザーとの接点を持つために重要だと考えている。赤字にならなければ、たとえ低利益率であろうとも続ける」と断言。事業継続を約束した。

▽…ただ、ある記者の「まるでIBMの戦略のようだ」との意見には、「結果的に似てしまった部分はある。いつかはIBMのようになるかもしれないが、今はその時ではない」とポロリ。中長期的にはPC事業から撤退するとも取れる発言を口にした。揺れる心の内が見てとれた。(信澤健太)
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