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<ニュースその後を検証>NECパーソナルプロダクツ 販売店仕様のパソコンが急増
2009/07/27 15:38
週刊BCN 2009年07月27日vol.1294掲載
家電量販店では、低価格のネットブックパソコンがパソコン売り場を席巻している。2004年当時、店頭のパソコン市場は成熟化の色合いを濃くし、販売台数を伸ばすためにメーカーも策を講じ始めていた。週刊BCN(2004年10月25日号)では、NECパーソナルプロダクツが取材に応じ、「販売店仕様モデル」の出荷台数が全体の1割から2割に拡大していることを報じた。
当時、この手の定量情報を得ることは困難だった。もちろん今も語られることは少ない。外資系メーカーが量販店と組んで店頭ブランドとしてパソコンを投入するケースが増えた当時、これに対抗しようとNEC側も手の内を明かした。
販売店仕様モデルとは、競合店舗との差別化を図る量販店の要望に応じ、スペックを入れ替えたパソコンだ。低価格だが、値崩れの懸念が小さいため、国内メーカーが力を入れた。企業向けパソコンでは、顧客仕様で出荷する「BTO(受注生産方式)」が当たり前だが、店頭でこれを行うケースは稀だった。
今はネットブックがパソコンの主流になり始めている。販売店仕様モデルという売り方は通用しないだろう。(谷畑良胤)
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