北斗七星

北斗七星 2009年7月13日付 Vol.1292

2009/07/13 15:38

週刊BCN 2009年07月13日vol.1292掲載

▼井村屋製菓のアイスキャンディー「あずきバー」が発売38年目にして年間で初の2億本超えに挑む──。こんなニュースを見て、早速、コンビニに足を運んだ。ところが、昔ながらの「1本売り」を探すのに一苦労。結局、冷菓棚に置かれた6本入りの「BOX」を購入した。売り方は変わったが、素朴な味は相変わらずだ。
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▼無添加・無着色の同製品、現在の健康志向に合って、昨年は過去最高の1億9100万本、60億円弱を販売したというから驚きだ。このロングセラーを称え、日本記念日協会は、7月1日を「井村屋あずきバーの日」に制定した。井村屋によれば、購入層は、発売当時に子供だった人たち、つまり中・高年が多い。半面、若年層への浸透が薄く、「2億本超え」に向けて幼稚園児などへサンプル配布を始めているが、きっと現代の子供にも受け入れられることだろう。

▼IT業界の製品でもロングセラーはないものかと、探してみた。個人ユースでは、ジャストシステムのFEPソフトウェア「ATOK」が発売から25年。現在はプリインストール版が大半を占め、携帯電話にも搭載されるなど一般化している。法人向けでは日立製作所の統合管理ツール「JP1」が6月2日で丸15年を迎えた。
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▼ロングセラー製品に共通するのは「勘所」の押さえ方が“うまい”ことだ。時代が加速度的に進むなか、嗜好の変化を取り入れて進化していくのは、容易なことでない。長年生き続けた製品には学ぶところが多い。
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