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<ニュースその後を検証>システム販社 付加価値だけで穴埋めできるか?
2009/05/04 15:38
週刊BCN 2009年05月04日vol.1283掲載
世界的な「ITバブル崩壊」に見舞われた2001年から2003年にかけて、当然のことながら国内IT需要も停滞した。週刊BCN(03年4月14日号)では03年後半に向けた売り上げを確保するため、国内コンピュータメーカーが基幹システムの一角を成すサーバーの「価格競争」を繰り広げていることを報じた。
同年4月には日本ヒューレット・パッカード(日本HP)が03年内3回目の大幅値下げを断行。これに対抗して日本IBMは最大29%の値下げを実施した。富士通やNECなどもこれに追随している。この状況について、大手サーバー販社幹部は、「3月の年度末需要を狙った値下げは以前からあったが…」と、新年度からの価格競争激化に警戒感を強めていた。
当時のサーバー販社はハードウェアが収益を支えていた。低価格化に向かうほど、収益構造を見直さなければならないため、先の販社幹部はメーカーの姿勢に疑問を呈していた。それから6年後の今年、同じように4月からの「低価競争」が新聞紙上を賑わしている。
03年当時に比べてハードに頼らないSIerが増えた。だが、IT需要が低迷するローカルエリアほど低価格化の影響は大きい。(谷畑良胤)
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