北斗七星
北斗七星 2009年4月13日付 Vol.1280
2009/04/13 15:38
週刊BCN 2009年04月13日vol.1280掲載
▼エムネットは総合行政ネットワーク「LGWAN」を利用して、緊急情報を自治体へ伝える仕組み。緊急時に専用線を介して警戒を呼びかける早期連絡網だ。今回は北朝鮮の事前通告があり、準備万端で稼働したので、「防災の日」に行う防災訓練と同じ。予期せぬ緊急時には、自治体などが瞬時に関係各所へ内容を伝達できるかどうか疑問だ。
▼最近では防災にまつわる用途で気象庁の「緊急地震速報」や消防庁の「全国瞬時警報システム(J-ALERT)」などで行政機関から緊急情報が届く仕組みが整備されている。ところが、災害時の報を受けたあとに、情報収集や意思決定を迅速化するためのシステムが確立されていない。今回も住民は、逃げるならどこへ避難すべきかも分からずじまい。
▼エムネットは1システムにつき1000万円弱を要するといわれる。財政力に乏しい自治体が購入するにはハードルが高い。いまは音声・映像システムなどで「伝える」有力システムが多くある。これらを関連づけた連絡網を整備した「安全網」の確立が急務だ。
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