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<ニュースその後を検証>ロータス サイボウズと提携 両社製品をノーツ販社で販売
2009/03/16 15:38
週刊BCN 2009年03月16日vol.1276掲載
1990年代後半、グループウェアの選択肢がIBMかマイクロソフトという時代に「国産グループウェア」としてサイボウズが登場し、中小企業を中心に浸透し始める。
このサイボウズがいまや「仇敵」である日本IBMの「Notes(ノーツ)」と提携していたことは意外と知られていない。週刊BCN(2002年6月24日号)では「ロータス サイボウズと提携」と報じた。この年の8月に米IBMが「Notes」の開発元、ロータスを吸収合併することを知っての提携話。当時、日本IBMの平井康文・ソフトウェア事業部長(現・シスコシステムズ副社長)が陣頭指揮を執った。
この記事で注目されたのは、日本IBMの「商流」(ビジネスパートナー経由)で販売するということ。中堅企業以上に市場を持つ「Notes」。一方、中小企業を地盤とする「サイボウズ」。両社製品を併用すれば双方の苦手領域をカバーでき、両社でマイクロソフト市場を脅かせると考えた。
ところが、サイボウズは「Notes」との併用でなく、置き換えという形でシェアを拡大。上位版の「ガルーン」も製品化するなど距離を置き始め、現在では協業関係は途絶えている。(谷畑良胤)
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