旅の蜃気楼
世界でたった一枚の絵
2009/03/02 15:38
週刊BCN 2009年03月02日vol.1274掲載
▼大切な人が還暦を迎えたとしよう。さて、贈り物は何にしようか。そうだ、ネットで調べてみよう。そうして出会ったのが、「花なまえの詩」だ。三好店長の担当は、ショップ運営・筆文字・名前の詩の創作・メールのやりとり。趣味のママさんバレーでは全国大会を目指している。2007年から参加したスタッフの新宮さやかさんは、名前の詩の創作・メールを担当し、京都の清水で陶芸の勉強をしている。川端千恵さんは参加して1年になる。イラストの制作を担当、大学では日本画を専攻し、今は大阪の植物園で花のスケッチをするのが趣味だそうだ。残るスタッフは三好史郎さんだ。自己紹介によると「こんにちは。店員の三好です。店長に家庭では尻に敷かれ、仕事場ではあごで使われています」。微笑ましい限りだ。担当はイラスト・Web制作・雑務全般。尊敬する人は稲尾和久だ。突然の訃報に泣いたという。
▼この4人が世界でたった一枚の額絵を作ってくれた。「きくお」という名前とプロフィールを書いて、工房にメールする。満足のいくまでやり取りしながら、創りこむ。そしてできた。
きぐらい高く 六十年
くもりなき大志掲げて 進む道
おおきな夢を 山映し 輝く姿でどこまでも
額絵が入った箱の中に、贈り主(元BCN顧問の楢葉さん)のメッセージがあった。「夢をもち、その実現に努力する人生は、素晴らしい」。なんと幸せな“アラカン”なことだ。(BCN社長・奥田喜久男)
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