北斗七星
北斗七星 2008年10月6日付 Vol.1254
2008/10/06 15:38
週刊BCN 2008年10月06日vol.1254掲載
▼いまや企業のIT資産は、経済的価値や企業経営に与える影響度が大きい。IT資産の使用状況や権利などの実態を把握し、適宜「棚卸し」しつつ計画的にシステム導入すべきだ。日本企業の場合、ハードウェアに関する資産管理や「棚卸し」作業は浸透しつつある。一方、把握しにくい「ソフトウェアの資産管理(SAM)」作業は欧米に比べ遅れをとっている。
▼9月中旬、全日空の国内線にシステムトラブルが発生。搭乗手続き端末を管理しているシステムの暗号化認証機能の有効期限切れを放置したのが原因だった。超大手企業ですら、ソフトウェアの資産管理を怠るていたらくぶり。日本企業の大部分は、SAM作業に手が回っているとは思えない。
▼ソフト資産を厳格に管理しない企業は、ソフト不正使用による刑事・民事の厳罰処分が下されたりライセンス追加購入に伴うキャッシュフロー悪化などに襲われる危険性がある。システム販売会社はこうした点に着眼し、ハード・ソフトのシステム提案をすべきだろう。
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