BCN FORUM
持つ者と持たざる者の共生
2008/10/06 15:37
週刊BCN 2008年10月06日vol.1254掲載
では、どのようなコスト削減が有望なのだろうか。
端的に言えばワンリソース・マルチユース。データセンター(DC)に汎用性を持たせた業務アプリケーションを入れ、複数の顧客でシェアして使う。個別に開発するよりもシェアして使ったほうが割安になるからだ。SaaSやクラウドコンピューティングと呼ばれる手法は、不況に強い商材に育つ可能性が高い。NTTデータや野村総合研究所などはいち早くマルチユース型のシステム開発に取り組む。
DC事業に力を入れるSIerの京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は、先日、仮想化ソフトのヴイエムウェアと自社DCを組み合わせたセミナーを開いた。参加者を見ると同業者のはずのSIerの姿がチラホラ。お目当てはKCCSが持つDCインフラのようだ。仮想化されたオンデマンド型DCを使った業務アプリケーションサービスに自ら乗り出すためにライバルの元へも足を運ぶ。
考えることは誰もほぼ同じでも、誰もがDCを持っているわけではない。持つ者は、持たざる者とうまく協業して共に不況を乗り切ってもらいたい。(寶)
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