北斗七星
北斗七星 2008年9月15日付 Vol.1251
2008/09/15 15:38
週刊BCN 2008年09月15日vol.1251掲載
▼知的財産の保護に反対するものではない。例えばアパレル会社がブランドを確立し、そのブランドのステータスを維持するために莫大な費用と手間をかけていることを知っているからだ。そんな企業にとって、コピー商品は市場を食い荒らすだけでなく、信用力にまでダメージを与える〝害毒〟以外のなにものでもないことになる。
▼そのようなことは重々承知してはいるが、行き過ぎた著作権保護には首を傾げたくなる。「青空文庫」を主宰する富田倫生氏の考え方を伺う機会があった。彼は主張する。「空は万人が共有している。本も同じだ」と。「著作権法の目的は『文化の発展に寄与すること』だとはっきり書いてある」とも。著作権者の権利を守ることに汲々とすることが文化の発展につながるとは思えないのだが…。
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