立ち話

IPA 西垣浩司理事長

2008/05/19 19:47

週刊BCN 2008年05月19日vol.1235掲載

 今年4月1日付で情報処理推進機構(IPA)の理事長に就いた元NEC社長の西垣浩司氏。5月1日、初めて記者会見に登場した。NECの特別顧問から退き、「しばらくの間、優雅な暮らしをしていた」と言うが、今年2月にはインドを視察するなど精力的に活動していた。

 会見ではSLA(サービス・レベル・アグリーメント)に言及し、「ソフトウェアですべてをテストするのは理論上不可能。ソフトウェアエンジニアリングの世界をユーザー側にも理解してもらい、そのうえでしっかりとしたSLAを結ぶ必要がある。日本はSLAに対する考え方が希薄すぎる」と苦言を呈した。このほか、国際競争力強化や開発者の量と質の確保などに対しても持論を展開。IPAの中核業務のひとつがこの分野だけに、「まだ勉強中」としながらもソフトに対する自身の考えを熱く語った。

 IPA理事長としてソフト開発者の労働環境悪化や人材不足、国際競争力の低下といった慢性的な課題にどう立ち向かうのか。興味深いところだ。
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