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野心的な姿勢、日本で育てた

2008/05/19 15:37

週刊BCN 2008年05月19日vol.1235掲載

 米マイクロソフトのビル・ゲイツ会長が久々に来日し、記者団の前で質問に答えた。質問のほとんどは、米ヤフー買収撤退の話題だったが、本人の口からは日本市場への思い入れも披露された。ゲイツ会長は「日本の顧客からいろいろ学んだ。パートナーと協力し、野心的な取り組みができた」と、日本市場で積み重ねたノウハウが同社の市場拡大に貢献したと述べた。

 一方で、日本の現状に対し、こんなことも懸念していた。「世界に比べ日本の学生のパソコン利用率が低い」と。これは大学でというより、小中高校が学習で利用する頻度が少ないとみていると解釈できる。

 ゲイツ会長は、タブレットパソコンを片手に頻繁に日本の学校を訪問した。おそらく、そうした経験が発言につながったものだろう。これからは、パソコンのネットワーク接続率が高まり、単なる端末からネットを介したコンテンツ利用が増える。日本の教育現場は、この忠告を踏まえて早急に環境整備すべきだと考える。(吾)
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