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ウルトラモバイルの疑問点

2008/04/28 15:37

週刊BCN 2008年04月28日vol.1233掲載

 このほどウィルコムが発表したウルトラモバイル「WILLCOM D4」。OSにマイクロソフトの「Vista」、プロセッサにインテルの「Centrino Atom」を搭載した通信端末は、まさにパソコンそのものだ。ユーザーにとっては携帯電話とPCの両方を持つ必要がない。重さは約470グラム。軽量といわれているノートPCと比べても2分の1程度の軽量化を実現した。同社では、これまでPCを持ち歩くことが少なかった、特に30代の働く女性をメインターゲットに需要をつかんでいくとしている。

 「狙い通り売れるのか?」という分析は別の機会に行うとして、ここでは制度面で問題はないのかについて触れてみたい。「機器間の連携による価値を創造する“デジタルコンバージェンス”が起こっている。業界を超えた技術融合が必要」とは喜久川政樹社長の言葉だ。気になるのは、“機器間の連携”。この製品の売りなので当たり前だが、通信端末でありながらPCの機能を搭載したことになる。

 ただ、忘れてならないのは、PCには消費者が料金を負担する制度「PCリサイクル」があることだ。制度の開始以降、本体価格にあらかじめ上乗せしてあるため、最近はユーザーが負担していることに気づかないかもしれないが、確実に運用されている。果たして、PC機能搭載の同端末には、この制度は適用されないのだろうか?(真)
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