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デスクトップの仮想化が進行

2008/04/14 15:37

週刊BCN 2008年04月14日vol.1231掲載

 デスクトップの仮想化が進んでいる。仮想化はこれまでサーバーの仮想化が一般的だったが、パソコンのデスクトップにも仮想化の波が押し寄せている。

 パソコンからの情報漏えいのリスクや管理コストの増大は企業の情報システムにとっての課題だ。解決策として業務アプリケーションのインターフェースをウェブブラウザに対応させるリッチクライアント化が盛んに行われてきた。いわゆるウェブ対応の業務アプリである。

 しかし、ウェブに対応していないソフトをウェブ化するには工数がかかる。手を加えずに、操作画面だけネットワーク回線を使って転送するのが手っ取り早い。古くからある古典的な手法だが、利用者数が増えるとパフォーマンスを確保するのが難しい課題もあった。

 そこで登場するのが“デスクトップの仮想化”だ。パソコンの機能を仮想マシンとしてサーバーに格納。仮想化技術によってシステム効率を高め、パフォーマンス問題を改善する。SIerの日立情報システムズでは、小笠原村の基幹業務システムを自社データセンターに預かり、デスクトップの仮想化技術を使って画面だけ東京から約1000キロ離れた庁舎に転送するシステムを4月に本稼働させた。検証の結果、最も効率がいい方法だった。

 クライアントを巡って新技術が次々と登場。仮想化を絡めたシステム統合の動きが、今後さらに加速しそうだ。(寶)
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