「売り上げは順調に計画を達成しているが、利益に関しては厳しい」と、富士通の黒川博昭社長は漏らす。ハードベースよりもソフト・サービス重視のビジネス転換を図ったが、まだ軌道に乗れていないようだ。

　売上高については、NECを抜くなど大きな成果を上げている。ところが、「いくら売り上げを伸ばしたからといって、利益がついてこなければ意味がない」。そのためにも、ソフト・サービスに力を注いでいるのだが、今後どのような強化策で拡大を図っていけるかがカギを握る。

　女子バスケットチームが連勝するなど同社のスポーツ関連は順調という。「本業の営業利益が不振というのは情けない。何とか這い上がりたい」と、もどかしそうな表情。

　今年度（2008年3月期）通期の営業利益として1950億円を見込む。「絶対にクリアする。何とか計画値に達したというのではなく、できれば2000億円まで引き上げたい」と、期待を込めて語っていた。