立ち話

富士ソフト 野澤宏会長兼社長

2007/12/03 19:47

週刊BCN 2007年12月03日vol.1214掲載

 SIerの富士ソフトがビジネスモデルの変革に取り組んでいる。ソフト開発の元請け受注や自社プロダクトの拡充など、これまで同社が弱いとされてきた領域で集中的な改革を実行。エンドユーザーから直接受注するソフト会社へと経営の舵を切る。

 野澤宏会長兼社長は、「これまで、大手ITベンダーからの受注は“元請け”に等しいという感覚で受けとめていた」と真摯に反省。発注元がいくらNECや富士通などの超大手だろうが、エンドユーザー以外からの受注はすべて“下請け”であることを素直に認識。自分の姿を正しく捉えることが「変革への第一歩」という。

 元請け受注には、提案型営業の実践と一括請負による成果物の完成責任が厳しく問われる。失敗すると赤字プロジェクトに陥る危険性も高い。元請け案件では、間違いが起こらないよう従来の2倍の優秀な人員を投入することもあるという。利益は大幅に損なわれるが、「独立系の雄である」という自負から、率先垂範する構えだ。
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