Letters from the World

台湾のP2Pビジネス事情

2007/12/03 15:37

週刊BCN 2007年12月03日vol.1214掲載

 P2P(ピア・ツウ・ピア)のサービスが話題を呼んでいる。そのひとつは、Winnyと類似する一般向けP2PソフトのFoxyである。台湾、香港、マカオ地区で主に使われている。

 Foxyはトロイの木馬などを仕込まれて、警察、軍隊、政府機関からも機密情報や、個人情報が流出した。

 著作権保護の観点からもFoxyが問題視されてきた。音楽や映像などのデジタルコンテンツのコピーが横行したからだ。

 IFPI台湾(財団法人国際唱片業交流基金会)がFoxy運営者などを告訴した結果、今年4月に台湾大学が率先して学内でのFoxy利用を禁止した。現在では33校に対して同基金会は中止を説得しているとのこと。

 P2Pは悪いイメージが先行しているが、正しい管理下で運営すれば、効率のよいビジネスツールとなり得る。

 サントラムネットワークス社は、会議やファイル共有、デスクトップ共有などを遠隔地間で可能にするソリューションをP2PとVPNベースで開発した。これらは管理者にユーザー管理が委ねられ非常にセキュアである。同社は台湾企業や中国の国営石油会社など多くの顧客を抱えている。(台北発)
  • 1