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ID・パスワード過多の行く末は…

2007/10/01 15:37

週刊BCN 2007年10月01日vol.1205掲載

 会員制のサイトを利用する際、ID・パスワード認証は当たり前となっている。ネットショップで商品購入時にクレジットカードの番号などを入力する際は、ID・パスワード認証が必須。SSLで守られたサイトというのが、はるかに安心できるだろう。

 しかし、このIDとパスワード。1つですべてのサイトを利用できるなら問題ない。しかし、当然のことだがIDとパスワードはサイトによって違う。利用するサイトが多ければ多いほど、ユーザーが持つIDとパスワードは増える。すると、IDとパスワードを覚えきれなくなるといった問題が生じる。覚えきれないから、つい紙に書いてしまう。となれば、第三者にIDとパスワードを知られてしまう危険性があり、意味がなくなってしまう。

 サイトによる供給過多のID・パスワード。氾濫が続くと、「面倒だからサイトを利用しない」といったユーザーが増え、いわゆる“ウェブ不況”が押し寄せる危険性も秘めているわけだ。

 それを打破するには、どうすればいいか。認証方式を共通にすることである。最近、ソフトバンクBBが「シンクロック」という携帯電話から本人認証が行えるサービスを開始した例も。サイトユーザーにとっては認証が1つという点で注目を集めそうだ。

 ID・パスワード認証のぜい弱性が問われる時代が訪れているのかもしれない。(真)
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