立ち話

NTTデータ 山下徹社長

2007/09/10 19:47

週刊BCN 2007年09月10日vol.1202掲載

 「国民にすべてを見せる。システムに瑕疵(かし)はないが、隠さずオープンにする」──社会保険庁の委託を受け、「年金記録照合プログラム」の基本設計をするNTTデータの山下徹社長は、自社で開催した「記者懇親会」の席で、こう明言した。

 「年金問題」が噴出して、社保庁から実費で同プログラム開発を担当することになり、「浜口(友一・前社長=現相談役)の時代の4年間より多い説明責任を果たす場面があった」と、媒体などの“口撃”に対峙してきた苦悩を述べた。

 これがあったからではないのだろうが、「隠さず…」という“反撃”に出たということか。

 “口撃”は報道機関にとどまらず、「『年金記録問題検証委員会』で厳しく追及された。守秘義務はあるが、国民に分かりやすい用語で読める」そうだ。IT専門用語を1割程度に収め、専門知識が無くてもプログラムの設計書などを読めるようにするという。

 同プログラムを開発する案件は、今秋に一般競争入札となる。引き続きNTTデータが受注できるかは未知数だが「国民に納得できるシステムになる」と強調していた。
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