BCN FORUM
小さな生態系が大きな生態系支える
2007/08/06 15:37
週刊BCN 2007年08月06日vol.1198掲載
伊豆・天城のセミナー施設に、30社近いISVが結集。ベンチャーもあれば老舗もあり、商材も多種多様で一面的な対応では通用しない。日本IBMはこうしたISV同士を結びつける“エコシステム(生態系)”を創り出そうと力を入れる。
生態系のポイントは“大きすぎず、小さすぎず”無駄のない組み合わせにある。例えば、会計ソフトを開発するISV同士を組み合わせても競合してしまう。だが販売管理など別ジャンルのISVとなら相乗効果が期待できる。
今回の天城セミナーでもERPやCRMといったコンソーシアムやグループが新たに誕生する兆しが複数現れた。これにIBMの業種別、年商別など数ある営業部門のなかで最適な部門と連携させ、ビジネスを軌道に乗せる寸法だ。
1つ1つは小さな生態系でも、集まるとその経済効果は予想以上に大きい。多様性を積極的に受け入れ、国内ISVの“生命力”をうまく活用することで自らのビジネスを伸ばすIBMのしたたかな戦略がうかがえる。(寶)
- 1