旅の蜃気楼
中国における麺食作法についての一考察
2007/06/18 15:38
週刊BCN 2007年06月18日vol.1191掲載
▼前号で紹介したとおり、過日、台湾へ飛ぶことになった。COMPUTEX TAIPEI 2007の視察だ。そのついでに、あくまでもついでに、3月に開通したばかりの高速鉄道に乗ることにした。最北の台北から最南端の港町・高雄まで、およそ345キロをひとっ走り。総工費は約1兆8000億円。車両はJR新幹線ののぞみの形をしている。外観も内装も日本製と同じだから違和感がない。列車は台北駅を音もなく、揺れもなく、滑るように出発した。奮発してグリーン車に乗った。席の中間には肘掛けがある。ここに大発見。110ボルトのコンセントが2つある。「これは便利だ」。さっそく、パソコンの電源をつないだ。日本の鉄道車両にもすぐにつけてほしい。台湾の高速鉄道は日本とフランスなどの連携で作られた。列車運行のシステム開発を担当したのは確か、東芝ソリューションだと記憶している。
▼走行中にワゴンサービスがあった。高速鉄道の開通を祝った記念グッズがあったので、列車付きのストラップを買った。車中ではシャープのパピルス(電子辞書)が役立った。『何か変?よく見る日本人の行動』というページを開いた。ありました。「日本人は麺類の音を立てて食べる。中国ではあまりお行儀のいいことではないので、ちょっと気をつけよう」と書いてあるではないか。だが、「中国人は麺をすする音よりもおしゃべりのほうがうるさくて聞こえないだけですよ、きっと」と、訳知り顔で言う人もいる。次は中国大陸で確認してみよう。(BCN社長・奥田喜久男)
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