BCN FORUM
富士通の逆風は「価格下落」
2007/06/18 15:37
週刊BCN 2007年06月18日vol.1191掲載
同社によると、SP事業の営業利益率は昨年度、わずか1.1%。これに対し、「今後の成長のけん引役」と位置づけるサービス事業は6.4%と利益率が高い。黒川社長就任以来、人員削減を前提とした構造改革を避けてきた。今後もこの理念を捨てず、強いところを伸ばす一方で、既存組織の構造改革に取り組み、サービス事業や保守・サポートを含め、SP事業の見直しに着手する。
SP事業などが足踏みした影響で、昨年度の営業利益は、前年比0.3%増の1820億円にとどまった。それでも、「挑戦者であり、戦う意識をなくさない」姿勢で、今年度(08年3月期)は51項目の改革目標を断行する構えだ。人事面ではグループ間を越えた異動を推進することなどで、現有勢力を最大限生かす取り組みをする方針を立てている。
NECなど大手SIベンダーに比べ、海外比率が高い富士通。「日の丸ITベンダー」の健在ぶりを世界へ示すことができる変革を行ってほしいものだ。(吾)
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