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“独立系”のメリットは

2007/06/11 15:37

週刊BCN 2007年06月11日vol.1190掲載

 複数メーカーの製品を扱うベンダーのことを“独立系”と呼ぶのをよく耳にする。もともとは、メインフレームが最盛期だった時代に1メーカーのメインフレームに固執しない、いわばメーカーに頼らず“独立している”という意味で出てきた言葉と記憶している。今はすべての製品で使っている表現だが、では“独立系”であるメリットは何なのか。

 どんなニーズにも対応した製品・サービスを提供でき、なおかつ利益を確保できるベンダーにとってはマルチベンダー化を貫いたほうがよい。しかし、1メーカーから“独立した”ことで業績が不振になった、または“独立系”を貫き通していることで成長できないのは問題だ。

 “独立系”から“メーカー系”に変わろうとしているSIerとして記憶に新しいのはアルゴ21だ。同社は、キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)によるTOB(株式公開買い付け)でキヤノングループ傘下に収まることになるわけだが、太田清史社長は「“独立系”を捨てることに何のためらいもない」そうだ。ユーザー企業からのクレームで多かったのは、「“独立系”だったら“メーカー系”より安く見積もれ」だったからだ。

 もちろん、それだけの理由でキヤノンMJの買収に応じたわけではない。しかし、“独立系”のメリットを見いだせないアルゴ21にとって、今回の決断はあながち間違っていないだろう。(真)
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