Letters from the World

老舗の衰退をこの目で見た

2007/03/19 15:37

週刊BCN 2007年03月19日vol.1179掲載

 最近、シアトルから車で3時間離れたオレゴン州のポートランドに行くことがよくある。オレゴン州の特徴はいろいろあるが、消費者の立場からすると、Sales Tax がかからないということが注目点。日本でいえば、消費税がないようなものだ。

 税金がかからないとなると、何となく買い物をしたくなる。3月6日にオレゴンに向かったとき、「Mac Book Pro」を買おうと決めて、ワシントン州からオレゴン州に入ったすぐのところにあるCompUSAという、コンピュータ量販店の老舗を訪れた。そうしたら入り口に「Store Closing Sales」と張り紙がしてあった。

 「店じまい!?」

 入ってみたら、すべての商品が最低5%引きになっていた。お目当ての「Mac Book Pro」も5%引かれている。Apple製品は値引きがないのが常識なので、そこからもCompUSAで何かが起こっていることがわかった。

 帰ってからネットで調べたら、先週の金曜日からリストラを開始して、229店舗のうち、100店舗を閉めるということだそうだ。最近では家電の量販店やネットショップにおされて売り上げが下がっていたようだ。老舗でも時の流れには勝てないのだ。(サンノゼ発:パシフィックソフトウェアパブリッシング 内倉憲一)
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