旅の蜃気楼
中国が力をいれる中部地区の発展
2006/10/23 15:38
週刊BCN 2006年10月23日vol.1159掲載
▼ところが、山西省は最も北にあって、会場の長沙とは、北海道と九州ほどの距離が離れている。札幌の人が博多の展示会に参加するといった感じだ。これでは遠い。中国の中部地域は、日本の中部地方のように「車でちょっと」とはいかないスケールだ。中国はなんとも広い。中部地域の面積は日本のおよそ3倍。人口もおよそ3倍。GDPは日本が逆に10倍大きいといった状況だ。10年経つと、GDPは日本の5分の1に相当する100兆円が予想できる。この数字は、2013年に中国全体のGDPが日本のそれを抜く、という予想に基づいている。2013年に中国が日本のGDPを抜いても、中部地域のGDPは日本の5分の1ということだ。
▼沿岸地域に比べて、資本経済基盤は遅れている。そこで今回の博覧会は中国政府が、中部地域に海外の投資を呼び込もうという威勢のいいイベントなのだ。長沙の町には湘江という広い河がある。政府は博覧会の夜、河畔で盛大な花火大会を催してくれた。驚くに値する見事さだった。聞けば、「湖南省は花火の名産地」。生産量は世界一という。花火好きの方はぜひお出かけください。(BCN社長・奥田喜久男)
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