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障害者に優しいIT業界に

2006/05/29 15:27

週刊BCN 2006年05月29日vol.1139掲載

 厚生労働省は5月16日、2005年度障害者の職業紹介状況を発表した。ハローワークでの障害者職業紹介推進の結果、05年度の就職件数は、対前年度比8.4%増の3万8882件で、過去最高となった。

 職業別構成比では、生産工程・労務が全体の51.0%と、最も多くを占めているが、伸び率でみるとIT関連技術者も含む専門的・技術的職業は前年度比10.7%と2ケタの伸長ぶりを示した。

 厚労省担当者によると、企業が積極的に障害者を採用しようという動きが高まっているという。例えば、知的障害者を採用した場合、以前は清掃業務などの採用が多かったが、最近ではホームページの管理業務で採用するケースも出てきているようだ。

 日本ヒューレット・パッカードには、障害者が給料を受け取りながら仕事に必要な能力や知識を磨く「シードセンター」という契約社員制度がある。同センターの契約を終えた社員の成果発表を聞く機会を得た。その会合では、自らの成長を体感し、喜びと自信に目を輝かせていた発表者たちを目の当たりにすることができた。同社の関係者によると、彼らの入社当時と比較すると、確実な成長を遂げたことが顕著に現れたとの評価だった。

 今後も、障害者が仕事で成長できるシーンをつくってほしい。また在宅勤務体制のためのテレワークなどにITを駆使すれば、もっと活躍できる場が広がるのではないか。
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