旅の蜃気楼
ネットの川に橋をかける
2006/04/10 15:38
週刊BCN 2006年04月10日vol.1133掲載
▼ヤフーは1994年4月、デビッド・ファイロさんとジェリー・ヤンさん二人の研究で始まる。スタンフォード大の学生の頃だ。米国ヤフーは95年4月に設立。孫正義さんはヤフーを見つけ出して出資した。それが“お宝”となる。ヤフーの日本法人は96年1月、米国ヤフー40%、ソフトバンク60%の資本比率で設立した。初代社長は孫さん。そして10年がたった。この間、ネットの世界には一大世界共和国が設立した。今もさらに進化している。当時の規模を見てみる。96年9月10日の出来事だ。この日、Yahoo!JAPANは1日で100万ページビューを達成した。快挙だ。1日あたりの検索回数は49万回、広告掲載企業は55社。たったの55社だ。そして10年が経過した今日、ヤンさんは講演で宣言する。WEB2.0型ビジネスに本気で取り組む。そこで「もっとも大切なのは人である」と。なんだか終着駅に行き着いたような言葉だ。企業を分類した。ソフトバンクはこちら側の企業。ヤフーはあちら側(Web上の世界)だ。IBM、マイクロソフトは、こちら側。ではグーグルはどちら側の企業か?グーグル日本法人社長・村上憲郎さんの回答は、こちら側だ。そこで成功する企業の仮説を立ててみた。「こちら側とあちら側を幅広く隔てているネットの川に歩道橋かけた企業だ」と。アマゾンは橋をかけている。皆さんはいかがですか?(BCN社長・奥田喜久男)
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