北斗七星
北斗七星 2006年2月13日付 Vol.1125
2006/02/13 15:38
週刊BCN 2006年02月13日vol.1125掲載
▼元々、株の世界というのは、一攫千金狙いの人間が数多く蝟集、どこかうさんくささがつきまとってきた。事件が表面化するまで、IT関連企業であれば、年率20%以上の成長をしなければ株価は高くならない、だからそれを実現できない企業の株は買ってはならないということが証券業界では不文律になっていた、という話を聞いたことがある。まさかと思ったが、結構まともなアナリストがこの20%以上を信じていた。きちんとした事業で年率20%成長というのがどれほど重い足枷か、M&Aしかないという方向に流れるのは必然だったと言ってよいだろう。
▼それにしてもマスコミの変身ぶりは、いつものことながら見事である。新聞は、検察が小出しにするリーク情報を、あたかもスクープ情報のように1面トップで連打する。テレビは、コメンテータとかいう正義の使者に、個人攻撃、人格批判を加えさせる。どうも、他人を批判するのに最も優れた人間がもてるようで、全民放に出ずっぱりという豪の者もいるようだ。「他人の批判」で飯が食えるとは、いやな時代になったものだ。
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