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銀塩ファンよ!デジカメに向け

2006/01/16 15:27

週刊BCN 2006年01月16日vol.1121掲載

 「異例のマーケティング戦略が大成功だった」──キヤノン販売は昨年、一眼レフデジカメの新製品を宣伝するため、ユーザーお披露目会を開催した。これが功を奏したと、同社の芦澤光ニ・常務取締役は冒頭のように述べた。

 通常、新製品発表は記者向けの「プレス発表」の形式をとる。だが、同社は、“ハイアマ”と呼ばれる層を招き、カメラの実機に触れることができる内覧会を全国7か所で行った。

 この内覧会には、延べ1万人が参加。その大半がキヤノンのカメラを「購入する」と回答し、初の試みは大成功に終わった。

 同社が昨年出荷した「EOS 5D」は、このクラスで業界初の撮像素子(CCD)フルサイズを実現。35mmフィルムの銀塩一眼レフカメラと同じレンズワークを使用できる。

 今まで、銀塩を愛用していたハイアマ層は、このフルサイズが使えず、一眼レフデジカメを敬遠する傾向にあった。これを、「異例の…」で一気に引き入れたのだ。

 テレビCMでも、往年のロックスター“キッス”に扮した子供が登場。「業界で初めて、被写体を主人公にした宣伝をした」。ハイアマ層は約50万人といわれる。その7割が銀塩を利用。この層をデジカメに目を向けさせることが今年の課題となりそうだ。
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